社会問題の時事コメント6

前回は「核家族化」について書きましたが、今回は、

   「地方について書いて行こうと思います。

 

 前回までの内容で、東京一極集中というワードが出てきましたが、これはつまり、日本国内における人や資本のバランスがかなり偏っていることを指し、ひいては地方のポテンシャルを活かしきれていないことを示している。

 

 以前の記事で、人口増減率の図を載せましたが、都市圏のみが増加し、地方は減少していました。しかし、人口が最適に配分されていれば、それだけでいくつかの問題は快方に向かうはずです。

 

 様々な場所で、地方創生や地方活性化を目指して人口を流入させる取り組みを行っている自治体があり、ある程度の成果を上げているところもありますが、やはり、全国的にはまだまだかと思います。

 

 その理由として私が考えたのは、都市(東京)と地方との間のギャップが大きすぎるというものです。どういうことかと言うと、地方に住みたいと考える人がいても、東京と比較して、インフラやサービス面において格差が大きすぎるので急な生活の変化に対応できるか不安であることがあると思います。自然の豊かさをアピールしたとしても、交通の不便さやICTインフラの不足、商業施設の種類の少なさなどがあれば、移住などを検討する際にも障害となることでしょう。

 

 つまり、都市(東京)と地方の間を取るようなちょうどよい場所が日本には少ないように思えるのです。若しくは、そのような場所があることをもっと宣伝し、広く知ってもらうことが重要なのではないでしょうか。

 

 どの都道府県、市町村でも一つや二つは必ず魅力があるものです。ただし、それだけをアピールしても、やはり限界があるのは今までの取り組みからも自明です。であれば、その魅力だけでなく、移住などに踏みとどまっている人々のニーズを調査して、その人たちに合ったまちを住民が一丸となって取り組むことで、魅力が多様化してよりそのまちの独自性が広く知られるようになり、地方が活性化するのではないでしょうか。

 

 また、その取り組みが一過性のものでは意味がありません。まちを元気な状態で維持していくためには、新たな取り組みを考えていく持続性が必要になります。常に社会の情勢に目を光らせ、新しいものや価値観を取り入れていくことが、地方創出のカギであると考えられます。